2012年3月8日木曜日

白いウソ

 エイプリル・フールというのは、日本でもうはやらなくなったのだろうか。ひと昔、いやふた昔ほど前までは、職場で、家庭で、居酒屋で、みなたわいないウソを楽しんでいたように思う。

 欧米の新聞など、41日の朝刊1面は大っぴらにウソを書いてユーモアのセンスを競う。いつぞや、「ロシア科学アカデミーがマンモスのDNAを復元して5頭の赤ちゃんマンモスを作った。世界の動物園に入札を呼びかける」という米地方紙の“特ダネ記事”はできがよかった。この記事を見て、ロンドン動物園に応札するかどうか取材したイギリス大手紙の記者がいた、というオチの記事が翌日のロシア紙に載ったのは笑った。

 悪意のないうそをアメリカ人は white lie(白いウソ)と言って許容する。夫婦も恋人も white lie  のみでつながっている、という説もある。
 日本には「真っ赤なウソ」という言葉があるが、red lie と言っても欧米人には通じない。人間関係に「白」はいいけど「赤」はよくない、ということか。

 そんな話をアメリカ人としていると、「ぼくは白より赤のほうがいいね」と切り返された。ワインの話とわかるまで時間がかかった。
 ユーモアのセンス、磨かなきゃ。
 41日が近づくたびに思いを深める。(の)