2012年4月27日金曜日

家業を継ぐ?継がない?

先日、大学の授業の取材に行ってきました。

一見、普通の授業なのですが、ちょっと変わっているのは、受講生は“家族・親族が家業を営んでいる学生”ということ。そして講師も、家業を継いだ2代目・3代目の若手社長たち。

「父親の体調不良で急遽、家業を継ぐことになった。経営を立て直そうと改革を試みるも、社員全員が年上で、相手にされない・・・」。大阪市にある製造業の社長が話しだすと学生は熱心にメモをとりだし、「どうやって社員との信頼関係を築いていったのか」「家業を継ぐことで家族間にトラブルは起きない?」など質問が相次ぎました。

これは関西学院大学の全学部対象の連携講座「家業と向き合う3ヶ月『現役経営者と学ぶ後継者のためのキャリアデザイン』」の一場面。
昨年、初めて開講し、一般学生約100人が受講しました。今年は、より実践的な内容に改められ、“家族・親族が家業を営んでいる学生”たちが自身の家業をテーマにしたグループワークなども行います。

担当するのは本学の卒業生でもあり、中小企業を支援する大阪産業創造館のチーフプロデューサーを務める山野千枝・関西学院大学非常勤講師。
帝国データバンクの調査によると国内企業の約66%が後継者不在という問題を抱えており、国内産業が衰退する中、技術力や競争力のある企業の事業承継は今後の日本経済を支える上でも大きな課題となっています。山野先生は「大学生の頃から経営者マインドを学び、事業承継を契機とした経営イノベーションを学ぶことは、広い意味で産業・地域経済の活性化にもつながる」と期待しています。

ある受講生は「家業を継いでほしいという親の期待に応えたい一方、自分の興味や関心は他にもたくさんある。この授業では同じような境遇の仲間と出会え、そんな悩みも共有しながら、将来のことを真剣に考える機会となっている」と話します。

関西学院大学のユニークな授業紹介として、「K.G.ジャーナル(71日発行号)」で詳しくレポートしますので、ぜひ楽しみにしていてください。