2012年7月5日木曜日

二つの破片からのメッセージ。

以前、広報室が運営しているFacebook内に時計台のエンブレムについての話を掲載いたしましたが(その内容の詳細は下記の*印の記述をご参考ください)、その際ご紹介させていただいた戦前に取り壊されてしまった「MASTERY FOR SERVICE」の石製エンブレムの破片の写真をご紹介します。

「MAS」と刻まれた破片は縦14cm、横34cm、重さが7.2キロで、もう一つの商神マーキュリーが描かれた破片は縦40cm、横22cm、重さ6.4キロです。私は実際に見たことがあるのですが、思っていたよりも大きいと感じました。そしてかなり重そうにも見えました。鳥取へと向かっていた高田さんは物理的な破片の重さだけでなく、他の重みもこの二つの破片を背中に背負っているときに感じられていたのではないかと、私は思います。
戦争のない、平和な世界が本当に来て欲しいと切に願います。この二つの破片もそう訴えているのではないかと私は感じます。(ジョルジュ)

*時計台のエンブレムについて(以前Facebookに掲載した内容です)

 1937(昭和12)年に日中戦争が勃発し、戦渦がますます激しくなった頃、白く美しい時計台は黒く迷彩が施され、スクールモットー「MASTERY FOR SERVICE」の石製エンブレムが敵国の言語を使用しているという理由で取り壊されてしまいました。
 その細かく砕かれてしまったエンブレムの破片二つをひそかに持ち去った学生がいました。当時商経学部の学生だった高田十郎さんです。高田さんはエンブレムの破片をご自身の洗濯物に巻き込んでリュックサックに入れ、実家がある鳥取へと向かう汽車に乗り込みました。
 戦後44年たった1989(平成元)年、エンブレムの破片は、高田さんのご子息から関西学院に返還されました。残念ながら高田さんは1980(昭和55)年にお亡くなりになられましたが、ご子息のお話によると、亡くなられる直前までスクールモットー「MASTERY FOR SERVICE」を大切に想い続けておられたようです。 高田さんがお持ちになっていた二つの破片は、学問への弾圧を許さない決意の品として、今も関西学院内で大切に保管されており、静かに、しかし力強くメッセージを伝え続けています。